糖尿病の最大の原因は運動不足である。宇宙飛行士はみんな糖尿病になる。何故なら、宇宙空間は無重力であり、筋肉を働かせる必要が全くないからである。 筋肉はブドウ糖や脂肪を最も大量に燃やす臓器である。筋肉が全く働かなければ、脂肪もブドウ糖も全く燃焼できない。現代人はほとんどこの宇宙飛行士に近 い。どこへ行くにも車で、新幹線に乗るにもエレベーター。ほとんど運動しない。ブドウ糖や脂肪が燃焼できないから糖尿病が増えているのである。
「米を食べたら太る」というのは現代人の最大の誤解だ。米は脂肪にならないことは、世界の医学界で証明されている事実である。ただし、現代の日本人は食 事のやり方に問題がある。晩酌してつまみを食べ、一番最後にご飯を食べるから太ってしまうのである。血糖値があがれば満腹感があるから、それ以上食べられ ない。晩酌と一緒にご飯とおかずを食べれば、血糖値が早く上がるから食べる量も少なくて済み、それだけ太らない。食事の順番を変えるだけで痩せられる。
実験では、米を毎日1,000キロカロリー食べて、体についた脂肪は10日間でわずか90gであった。また、別々の学生に米中心の食事と脂肪中心の食事 を毎日三食与えたところ、朝食で脂肪食を食べた学生は昼までには空腹感が強くなり、昼食は米食の学生より余分に多く食べた。空腹感が強い飢餓状態になる と、人間は脂肪を保存しようとするので、余計脂肪が燃焼しなくなる。米食の方は血糖値が上がりやすく、しかも上がった状態が長続きするので、空腹感を感じ ない。したがって次の食事も大食いすることがない。したがって、米を中心とした食事の方が太らないことは確実である。
日本食の食生活は油と脂肪の摂取が大幅に増えた。脂肪食だと満腹感がないからいくらでも食べられ、しかも運動不足だから、必然的に太ってしまうのであ る。米を中心としたバランスの良い食事をきっちり考えて食べさせたら、これほどダイエットに素晴しい効果を持つものはない。またメタボリック・シンドロー ムの改善にも有効である。米を食べても太らない、米は脂肪にならない、ということを皆さんが消費者にちゃんと説明してあげれば、国民が健康になり、医療費 も減り、これほど良いことはない。